ざっくり知ろう!鹿島神宮(茨城県)

eye ざっくり知ろう!寺社仏閣
スポンサーリンク

茨城県鹿嶋市に位置する鹿島神宮は、日本全国に散らばる鹿島神社の源流となる場所で、東国三社の一つとして知られています。

その他の二つは、千葉県香取市の香取神宮と茨城県神栖市の息栖神社です。

鹿島神宮の主祭神は武甕槌大神で、古代から朝廷によって蝦夷の鎮定神として、また藤原氏によって氏神として尊崇されてきました。

その神威は中世に入ってからも武家社会に引き継がれ、武神としての地位を保ち続けています。

1

現代でも武道の世界では深く信仰されており、国宝に指定されている「韴霊剣」という長大な直刀をはじめとする多くの文化財を保有しています。

また、鹿島神宮は鹿を神使とすることでも広く知られています。

鹿島神宮の祭神、タケミカヅチは、国土を平定した英雄としての伝説や、武具を奉納したという話から、武神や軍神としての性格が強調されています。

特に、「タケフツ」や「トヨフツ」という別名があり、「フツ」は神剣フツノミタマ(布都御魂/韴霊)の名前にも見られるように、「刀剣の鋭さ」を象徴する言葉とされています。

これにより、タケミカヅチは刀剣を象徴する神とも解釈されています。

2

鹿島神宮は、千葉県香取市にある香取神宮とは古くから深いつながりがあり、「鹿島・香取」と一緒に語られることが多いです。

両神宮は地理的に重要な位置にあり、香取海はヤマト政権が蝦夷地へ進出する際の輸送基地として機能していたと考えられています。

そのため、両神宮はその拠点とされ、両神宮の分霊は朝廷の力を象徴する神として東北沿岸部の各地で祀られてきました。