【1960年】森永製菓が日本初の国産インスタントコーヒーを発売

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わずか 5 秒でホンモノの味!昭和の革命、インスタントコーヒーの誕生

昭和30年代、日本の食文化に一大変革をもたらしたのが、いまや生活に欠かせない存在となったインスタント食品です。

その中でも特筆すべきは、「インスタント」という言葉そのものが流行語となったほどのインスタントコーヒーの登場です。

森永は昭和34年(1959年)の創業60周年を前に、日本初の国産インスタントコーヒーの製造設備を導入。

これが日本の食文化に大きな変革をもたらすことになりました。

当時、日本人1人あたりのコーヒー消費量はアメリカ人の100分の1にも満たないほどでしたが、森永はこの需要が将来的に増加するという先見性を持ち、デンマークに製造設備を発注。

そして昭和35年に、ついに日本初のインスタントコーヒー第1号製品が発売されました。

このスピーディな展開は、食品研究所での先行研究の成果に支えられたものでした。

研究技術陣は、昭和初期から軍需品としての粉末化食品の研究実績を持ち、進駐軍兵士が愛用していた「ソリュブルコーヒー」に注目。

昭和26年ごろから研究・試作を続けていました。

森永のインスタントコーヒー第1号製品は、欧米視察旅行中の森永太平社長のもとに届けられ、米国で高い評価を受けていた製品と共にブラインド・ブランド・テストにかけられました。

その結果、総合評価で第2位を獲得したのです。

当時の森永製品は、100%ピュアな原料を使用した高品質なもので、1杯約10円という低価格も魅力でした。

マスコミの好意的な報道や、時代に合った広告表現などが効果を発揮し、発売直後から大ブームが巻き起こりました。

インスタントコーヒーの誕生から学ぶ、食の進化と日常への影響

インスタントコーヒーの誕生は、単なる食品の新商品発売にとどまらず、日本の食文化の進化を象徴する出来事でした。

昭和の時代背景や技術の進歩、さらには消費者の嗜好の変化など、さまざまな要因が結集してこの大ヒットが生まれました。

インスタントコーヒーは、忙しい現代人のライフスタイルにマッチする便利な飲み物として、今もなお多くの人々に愛されています。

また、その成功は日本の食品産業における挑戦の精神やイノベーションの重要性を示すものでもあります。

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