日本全国を悩ませ続ける新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから早くも2カ月が経過しました。
その間、南日本新聞は編集局LINEアカウントを活用して感染症に関する意識調査を実施しました。
鹿児島県内において、感染者数は9週連続で増加し、全国的にもインフルエンザの感染者数が5週連続で最多を記録しています。
この状況を踏まえ、「完全にマスクを外した」と回答した人は8.3%、「人が多いとき以外は外す」「移行前から非着用」と合わせると51.8%という結果が明らかになりました。
こうした数字が示すのは、まだまだ警戒感が根強いということです。
感染防止対策については、63.3%が「変わらず」対策を続けていると回答しました。
一方で32.4%が「緩めた」対策をしているとのことですが、その中には医療や福祉現場で徹底的な対策を続ける40代女性や、高齢者の中にも感染を恐れ対策を続ける50代男性の姿があります。
ただし、中・高齢層の中で特に警戒心が高まっていると言えるでしょう。
一方で、鹿児島県内ではコロナに加え、インフルエンザや夏風邪ヘルパンギーナも広がっており、保育や医療・福祉現場ではマスク着用が必須とされています。
一例として、保育施設では表情を見せるためにマスクを外す要望があったが、結果的にさまざまな感染症が拡大したとの報告があります。
こうした背景から、40代女性や病院勤務の40代女性が「夏は暑い。いつまでマスク着用を続けなければいけないのだろう」と不安を抱える声も聞かれます。
マスク着用の頻度についての調査では、30代が18.5%で最も「完全にマスクを外した」と回答しています。
ただし、高齢者の中にもマスクを外していない人が多く見られます。
姶良市の50代女性は「学校では今もマスク着用で体育の授業が行われている場面を見る。熱中症や心身の発達阻害が心配」と述べ、学校現場での対策に不安を感じています。
また、鹿児島市の50代男性は高齢であり感染を恐れているが、いつまでワクチン接種を続ける必要があるのかと将来への不安を口にしています。
感染症に関するニュースに対する意識調査では、「気になる」と回答した人が全体の81.3%を占めました。
特に年齢層が上がるにつれて、「気になる」人が増加する傾向が見られました。
このように、鹿児島県内の感染状況や対策、マスク着用に対する意識などが示すのは、まだまだ感染症に対する不安や警戒感が根強いということです。
引き続き感染拡大防止に取り組む必要があります。