損害保険ジャパンが中古車販売大手ビッグモーターに2011年以降、計37人の出向者を出していたことが明らかになりました。
この出向者たちは主に自動車保険の保険金の不正請求が横行した時期に事故車両の修理を担う板金塗装部門の担当部長などのポジションを務めていました。
これにより、不正行為を見抜けなかったとして、損保ジャパンは批判の的になっています。
金融庁も保険業法に基づく報告徴求命令を出す可能性を検討し、ビッグモーターの運営実態を調査する姿勢を示しています。
損保ジャパンは「不正を認識していた出向者はいない」と強く主張していますが、この問題について客観的な視点が求められているとして、外部弁護士による調査を検討しています。
このような不正行為は保険業界にとって信頼を損なうものであり、事件の真相解明が急務となっています。
事件の背景には、ビッグモーターが損害保険各社との修理代の交渉を一括して行う「PT本部」を新設したことがあります。
この時、担当部長は従業員に見積書の読み方を指導する業務を担当していましたが、ビッグモーターの外部弁護士の調査報告書によれば、「PTによる（修理代の）初期見積もりはあらかじめ過大な内容となる傾向にあった」と指摘されています。
これが不正行為の温床となった可能性が浮上しています。
被害者だと思われていた保険業界でしたが、損保ジャパンが大量の出向者を出していたことは衝撃です。事件の真相解明が求められています。
金融庁による調査も行われることでしょう。信頼を取り戻すためにも、公正かつ透明な調査と対応が重要です。
