ビッグモーター:盲従と忖度の企業風土。こんなの会社じゃない?!

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中古車販売業界で急激な成長をしてきたビッグモーター(東京)に、衝撃的な事件が起きました。

創業者であり経営トップの兼重宏行社長が、保険金不正請求の問題が明るみに出た後、25日の記者会見で辞意を表明しました。

彼のリーダーシップは同社を業界大手に成長させましたが、経営陣の監視が不十分であり、内部統制が機能していなかったことが浮き彫りになりました。

ビッグモーターでは過剰な営業目標が課せられ、その一方で異常な降格人事が行われていたと報じられています。

内部告発による不正の指摘もあったにもかかわらず、問題が放置されていたようです。

組織ぐるみの不正を否定する兼重社長に対して、企業統治の専門家は「経営陣が把握していないこと自体、内部統制ができていない証拠」と厳しく指摘しています。

会見で兼重氏は、不正の原因として「不合理な目標設定」を認めましたが、同時に「目標を勘違いした本部長が押しつけたことが不正につながった」と述べています。

しかし、外部弁護士による調査報告書を受けるまでは、不正に気づいていなかったとの主張もあります。その責任を板金・塗装(BP)部門に求めています。

この事件は、組織内のコミュニケーション不足と意思決定の欠如が問題となっています。

兼重氏は強いリーダーシップを持っていましたが、現場の声を十分に反映させる努力が不十分だったとされています。

不正の内部告発があっても、問題は上層部と従業員との確執として扱われ、解決に至っていなかったようです。

報告書では、経営陣に盲従し忖度する企業風土が同社に存在したと指摘されています。

営業成績を過度に重視した昇格人事が行われ、降格処分に対しても軽々しく対応されていたとの批判があります。

兼重氏は創業当初から抜擢人事と説明していますが、これが問題の根源の一つとなったようです。

兼重氏の辞任によって経営陣が刷新されることになりますが、企業統治の専門家は厳しい見方を示しています。

創業家が株式の大半を保有しており、株主構成に変化がないため、経営陣の刷新だけでは信頼の回復にはつながらないとの指摘があります。

ガバナンスの問題が取締役会や監査役会の機能不全に起因しているとも言われており、組織全体の見直しが必要でしょう。

ビッグモーターは信頼を取り戻すためには、経営陣の交代だけでは不十分です。

組織の風土を根本から改善し、透明性と公正性を持った経営体制を築くことが重要です。

また、従業員とのコミュニケーションを強化し、現場の声を真摯に受け止める姿勢が求められるでしょう。

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