オウム真理教元代表である松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚の死刑執行から早くも5年が経過しましたが、未だに謎に包まれた部分があります。
その中でも最も注目すべきは、執行直前の松本元死刑囚の精神状態に関する驚くべき公文書の存在です。
新たに入手された公文書によれば、東京拘置所は執行直前に法務省からの照会を受け、「詐病の可能性」に言及した回答書を作成していたことが判明しました。
これにより、死刑執行の根拠が新たな謎に包まれることとなりました。
刑事訴訟法では、「心神喪失の状態の場合、法相の命令で執行を停止する」と定められています。
松本元死刑囚の精神状態は裁判当時から焦点となっており、遺族側も「心神喪失で、執行は違法だった」として国に賠償を求める訴訟を提起しています。
公文書には、死刑が確定した06年9月から直近までの計65回の定期健康診断、精神科医らによる診察、生活状況などが詳細にまとめられています。
「狭義の精神疾患を示す所見は認められない」という一方で、問診に応じないなどの状態については「詐病の可能性」にも言及していました。
遺族側は公文書に対して、「執行にあたり、精神状態に問題がないと説明する形を整えるために作成された」と主張し、その信用性に疑問を投げかけています。
この公文書の存在は、死刑執行の根拠をめぐる新たな議論を巻き起こしています。
松本元死刑囚の死刑執行における真相とは一体何なのか?
法務省の立場と遺族側の主張の間には、どのような証拠が提示されるのでしょうか?
これらの疑問を解き明かす続報が待ち望まれます。